「……唯くん、さ」 「うん」 「……私と……」 「うん?」 唯くんに、触れてみたい。 手を繋いだ時のドキドキと、心の奥からじんわりと熱が広がって、幸せな気持ちになる瞬間。 それをもっと近くで感じたい。 「……な、なんでもない!」 って、私、何言おうとしてるんだろう! 無理無理、恥ずかしいし、唯くんに引かれちゃったら嫌だし! ──私と、キスしたい? なんて、聞けるわけないよ! 「はは、なんだよ」 眉を下げて、目を細めて笑う唯くん。 何したって私の胸を熱くするんだから、ずるいなぁ。