薬局に着き日向に渡されたメモに書いてあるものをカゴに入れていく。



風邪の時ってなになら食べられるんだろう。


きっとお粥は日向が作るだろうし




…ゼリーとかアイスなら食べられるかな。

わっかんねぇ。



とりあえず適当に色んなもの買ってこう。


人のことでこんなに焦ってる自分に若干の驚きを感じつつ、足早に会計をすませる。


そしてまた全速力で
二人の家に向かって走った。




もしかしたら愛花ちゃんがまだ寝てるかもしれないから、そっと玄関の扉を開けて家の中に入る。



買ってきたものを渡そうと日向を探すけど
家の中を見渡しても日向はいない。



机の上に買い物袋を置いて
愛花ちゃんの部屋の前までいくと
少しだけ扉が開いていて

目覚めたかな、と少し覗いてみると
そこには愛花ちゃんの頭を撫でている
日向がいて。






愛花ちゃんを撫でる日向の手は誰がどう見ても
めちゃくちゃ優しくて。






………マジか。






…あいつは、、
日向は意識してないんだろうけど

俺から見たら日向は完全に愛花ちゃんのことを特別扱いしてるように思う。





元々日向は優しいやつだけど誰かのことを
こんなに心配してるとこなんて、見たことないし、ましてやこんな風に優しく誰かに触れてるとこなんてレアだ。マジでレア。







そもそも日向って
目の前に絶世の美女がいたって
一切見向きもせず通り過ぎるようなやつだし。