陰にて光咲く




「そういえばもうクリスマスか~」


アズマがスプーンを置いて、しんみりそうに言った。


「アズマは何か予定あるの?」


「いや、バイトぐらいだよ。拓夢は?」


「俺はまあ・・」


照れくさくなって曖昧に言うと、アズマには何が言いたかったのかわかったようだった。


「ああ、さおりって子と一緒か」


やっぱりわかってしまったか。


「つき合ってんだっけ?」


「いや、まだ・・」


「ふーん」


アズマの反応はそれだけだった。


健太たちには”早く告れよ”とかしつこいほど言われるのに、アズマは何の反応もしなかった。


なんだかそれが気になってしまった。


「変かな?」


「何が?」


「まだつき合ってもいないのにクリスマスを二人で過ごすって」


何も言わないアズマの意見が聞きたくなった。