行ったら絶対に何かされる。
そう思っても無駄に抵抗すれば、アズマが殺されるかもしれない。
ここはさおりの指示に従うしかなかった。
俺はさおりの前へと移動する。
「これで私たちの邪魔をするものはいなくなったわね、嬉しい!」
さおりは一人ではしゃいでいる。
何を言ってるんだ…
「私はずっとこの男に脅されていたの。
''これ以上拓夢に付きまとうなら警察に訴える''って。
私はただ拓夢を愛してただけよ!
それだけなのに、あいつは拓夢と別れさせようと邪魔ばかりしてきたのよ」
さおりは徐々に声を荒げていく。
「拓夢だって見たでしょ、あたしがアズマ君に襲われそうになってるとこ!いきなり現れてあたし達の関係をめちゃくちゃにして、最低な男だと思わない?」
違う。さおりの言ってることはめちゃくちゃだ。
この事件の発端はアズマじゃない。
さおりだ。



