箱庭センチメンタル




「真也がダメだと仰っているので、私からは何も申し上げられません」


「ひ…雛李ぃー!!」


真也の言わんとしていることを悟った私が言葉を紡ぐと、真也が悲鳴に似た声で叫んだ。



……私は、何かしてしまっただろうか。



「っぶっははは!!面白い子じゃん。なあ、真也」


「……」


肩を落とした真也とは裏腹に、名前も知らない少年が大層面白そうに体を捩って爆笑している。


真也が分かりやすく落ち込んでいる。


しばらく、この訳の分からない空間で事が過ぎ去るのを待つしかない、と再び悟った私だった。



さて、ようやく場が収まり、それぞれソファーと椅子に腰掛ける。


「じゃあ紹介する。えーと…」


「粕谷渉(カスヤ ワタル)。真也の親友!」


「…って、おいっ。誰と誰が親友だ!」


「え?俺と真也」


「……あー、もういい。まあ…腐れ縁の仲ってか。雛李、さっきも言ったけどこいつはいないものとして扱っていいから」


「おい、友達だろ!?言い方ひど過ぎね!?」