気付いてはもらえないと思っていた。
今までだって、ずっとそうだったのだから。
心も、体も、感情も、何もかもかんじがらめになって、そうして全てを押し込めていた自分のことが分からないのに、そんな私のことが真也には全てお見通しだった。
「……何故…」
「ん?」
「何故、そう思うのですか?」
分からない。
私は真也を試したいのだろうか。
「んー…、なーんか雛李、元気ないからさ」
「…え…」
元気が、ない?
そんなはずはない。
感情を晒せず、表情も作れず、そんな私の変化が誰かに気付かれるはずはない。
そんな私のことが、一目見て分かるはずがない。
「どう…して…」
「分かる。雛李のことなら、何でも」
「な、何故…」
「なんか今日の雛李はそればっかだな。……んー、そうだな…」
少し考える素振りを見せた真也は、ふっと笑った。



