箱庭センチメンタル




好意が嫌なわけではない。


ただ、疑問なのだ。


私にここまでしてもらう価値があるのか、推し量ってしまうのだ。



「……何故、ここまでしてくださるのですか?」


「えー…」



ぼそりと、控えめに問うも、返ってくるのは気のない返事。


服選びに没頭する真也の耳には、何も入っていないようだ。



「……真也」



真也の袖を引き、静かに名前を呼べば、ようやくこちらに目を移してくれた。


「ん、なに?」


「貴方が私ごときに、ここまでする必要はありませんよ」


俯く私に、真也は大きくため息をついた。



「はあ…。雛李、お前は会った時からそんなんばっかだな。自己否定っつーか、自分嫌いすぎだろ」


「それは…」


仕方のないことだ。


環境がそうしたのか、私自身が元からそうだったのか、今となっては判断がつかない。