「家なき子、あんた.....正気なの?」



あかりんが絶望に濡れた瞳で家なき子を見つめていた。家なき子は目線を合わせようとしない。


俺は2人が疑われ始めてからのとまとんの言動を振り返る。





「あかりんは必死に村人を主張していたが、とまとんは毎回、あかりんの後ろに隠れるような形で、発言していた。人狼だから、強く出れなかったんじゃないか?


それに俺は、あかりんのさっきの発言....『占いでもなんでもしなさいよ』って言葉が気になった。占われてしまえば、人狼であることがバレてしまうのに。

だから人狼であることを疑うのは、あかりんじゃなくて、家なき子が言う通りとまとんの方だと思う。」

「ツッキーまで.....」


あかりんが項垂れる姿が見えた。


とまとんは何も語らず俯いている。


ー発言を終了して下さい。
では、処刑投票にうつります。ー



左右から壁が盛り上がり、皆と遮断されて行く。


と、その時。


とまとんが、あかりんに向けて何か口パクで言葉を伝えたのが一瞬見えた。



何を伝えたのかは分からないが、それを見たあかりんは、号泣している。


完全に視界が遮断され、目の前には処刑人の名前を入力する画面が。



俺は、とまとんの名前を入力した。