「……でかい」


私が今日から通う。鈴宮学園の門は…見上げる程の高さだった。


「そういえば…始業式で奨学生の挨拶あったっけ…」


ガチャン

キーッ…

門を開くと、1台の黒い車が走ってきた。


ガチャッ

「誠良様。お迎えに上がりました」


「……は?」


黒い車は、私の前で止まり、中からスーツを着た男が出てきた。


「ですから、理事長の命により、貴女様をお迎えに上がりました」


…そうゆうことか。

「あぁ…そう…ありがとう…」


突っ込むのを諦めた。


私は車に乗り込んだ。



ここでは常識は通用しないな…。


「はぁ…めんどくさい…」