ケダモノ、148円ナリ

「いや、人数が足りなかったり、友だちが主催したりすると、ほぼ強制参加になってしまうではないですか。

 でも、他で出会ったら、よい方かもしれない方も、何故かあの場で出会うと、よい方に見えないのです」

「なんかギラついてるからだろう」

「コンパにいらっしゃっただけで、悪、と判断してしまうので」

 お誘いいただいても、なんだか恐ろしくて、お会いできません、と明日実は言った。

「私じゃなくて、私の脚とお話されてるような方とか特に」

 いや、別に脚と話しているのではないのだろうが、話している間、ずっと視線がそっちしか見ていないから、そう感じてしまうのだ。

 ほう、と言った貴継は、
「その場に俺が居たらどうだ?」
と訊いてくる。

 何故か赤くて、やはりもふもふのついたマントを着た王様が居酒屋に座っていて。

 周りに女性が、かしずいているイメージだ。

 この人がコンパなんかに来たら、一瞬にして、一大ハーレムが築けそうだ……。

 まあ、ただの会社の呑み会でも、そうなりそうだが。

 現に今日、そうなっていたことだし。