ケダモノ、148円ナリ

「貴継さんって、むちゃくちゃモテますよね?」

「ああ」

 ……ああってな、と思いながら、
「なんで私なんですか?」
と問うてみた。

「あれだけモテたら、別に私じゃなくともよくないですか?」

「なにを言う。
 モテる人間にだって、選ぶ権利はあるぞ」
と貴継は言い出した。

「モテるからと言って、その中から最上級の女を選ばなきゃならないという法はない。
 俺はお前でいい」

 ……なんだろう。
 微妙に嬉しくない。

 それによく考えたら、この人が私を選んだわけじゃなくて、私が、都合良くイケメンが通りかかったから、腕引っ張っただけの話だし。

「心配するな。
 お前の世間的な評価が、ルックスは申し分ないが、なにかこう、微妙なところがあって、人気がいまひとつだとしても」

「あの……本日のその評価。
 貴方のせいですよね?」

 まさか私の評価を下げるために、わざわざ一次会付き合ったとか? と邪推してしまう。