夜は、人事部主催の同期会に行った。
地下にある、ちょっと小洒落た店の一室を会社で貸し切ってくれていた。
安田課長がみんなを連れてきて挨拶してくれる。
「今日親睦を深めて、次からは自分たちで同期会とかやってくださいね。
同期というのは、ま、ときに揉めるときもありますけど。
頼りになるものですよ。
特に他の部署の同期は、仕事の上でありがたい存在です。
……では、私は、この辺で」
挨拶だけして、安田課長はさっさと帰ろうとする。
智子が、
「えー? 課長、帰っちゃうんですか?」
と言うと、
「はあ、実は今日、家内の誕生日でして」
と少し照れたように安田が頭を掻く。
如何にもマイホームパパそうな安田課長に何故か拍手が起こった。
どうもどうも、とみんなに見送られながら、ドアを開けた安田が、
「すぐに天野部長が来られますから」
と言ってきた。
げ。



