ケダモノ、148円ナリ

「ところで、なんで、同じ会社だって教えてくれなかったんですか?」

「いや、その方が面白いから。
 愉快だったぞ、ホールで俺を見たときのお前の顔」
と高笑いする。

 ほんっとうに趣味悪いな、この人……。

「……女性の家を渡り歩いてる感じだったから、てっきり、ホストだと思ってたのに」
と小声で呟くと、

「俺にホストが出来ると思うのか」
と言ってくる。

「まあ、確かに、貴方が女性の前に跪くとかないですよね……」

「お前になら、跪いてやってもいいぞ」

 いや、だから、何処まで本気なんですか、と赤くなる。

 こんなモテそうな人が私のことを本気で好きとかないだろうしな。

 ていうか、泊めてあげてるから、気を使って、持ち上げてくれたり、キスしてこようとしたりするのかな?

 ……激しく余計なお世話なんだが。

 それにしても、怒濤の一日だった、と明日実は欠伸をする。

 この人と会ってから、ほんと、毎日、いろんな……こと、が……。