それにしても、今日もなんだか怒濤の一日だった。
貴継が買ってくれていたイチゴが中にたっぷりサンドされた、抜群に美味しい生クリームのケーキを明日実は頬張る。
「初出勤のお祝いだ。
まあ、まだなんの役にも立ってない研修生だがな」
うっ……。
確かに。
みんな手を止めて教えてくれるので、逆に仕事の邪魔をしている感じだ。
「まあ、お前は飲み込みは悪くないから、頑張れ。
四月一日の入社までは使い物にならなくて当たり前だ。
そのために二週間の研修期間を設けてるんだ。
その間は、たっぷりみんなに教われ」
「はいっ。
ありがとうございますっ」
と明日実は背筋を伸ばし、職場のように畏まる。
「だが……、それはつまり、四月一日までに使い物にならないのなら、去れ、ということだ。
使えない部下は俺はいらん」
人事部長の顔で貴継が言う。
……ひい。
明日実はフォークを持って固まったまま、
「が、頑張ります」
と言った。



