ケダモノ、148円ナリ

「恋人の家に泊まるのにパジャマとかいらないだろ」

「いや……風邪ひきますよ」

 もうこの人の話は、どこまで本気なんだか。

 第一、昨日着ていたではないか、顕人のパジャマを。

 なんだかんだ文句つけつつも、物珍しいのか、楽しそうに貴継は見ていた。

「お、これいいじゃないか」

「どれですか?」

 これだよ、と貴継は、天蓋つきのベッドを指差す。

「ふーん。
 最近は、こういう簡易なのもあるんだな」
と隣にあった、丸いリングにレースのカーテンをかけて、ベッドを覆うだけのものを眺めていた。

「そうですね。
 可愛いですよね」

「お前、ベッド捨てないのなら、これ、買ってやろうか」

「えっ?」

「可愛いじゃないか、お姫様みたいで」
と言いながら、天蓋のレースを引っ張ってみている。

「いやもう、大人ですし。
 照れますよ~」
と言ったのだが、

「なんでだ。
 似合うぞ。

 お前、お姫様みたいだからな」
と言いながら、既に買おうと手にとっている。