「待たせたな。
ところで、何故、此処だ」
ホームセンター内をブラブラしていると、現れた貴継が広い店内を見回しながら、そう訊いてくる。
「まさか、此処で俺にベッドを買えとか言わないよな」
と家具のある二階へ続くエスカレーターを見上げて言う。
そんな殴られそうなこと言うわけないではないか。
「いえ。
物置に棚がひとつ欲しいなと思いまして。
ちょっと下見を。
ちゃんとしたのじゃなくて、こう。
自分でぴったりサイズに作ってみたいって言うか」
「流行りのDIYとやらか」
と貴継は鼻で笑う。
「お前に出来ると思ってるのか。
業者にでも頼め」
言うと思った……。
「俺はやらないぞ」
「いや、頼みませんけどね。
でも、なんでも出来そうなのに、そういうことはしないんですね」
とこの間テレビで、組み立てて棚を作っていたすのこを明日実は眺める。



