ケダモノ、148円ナリ

 は……はーい、と言ったあとで、

「でも、今日はほんとに帰らせてください~。
 もうボロボロなんですー」
と携帯越しに訴えながら、駅へと歩く。

『まだボロボロになるほど働かせてないぞ』

「いや、緊張して、気を使って、ボロボロなんですよ~」

 そう言いはしたが、また、貴継がソファで寝たりしたら、可哀想かな、とも思っていた。

「わかりました。
 やっぱり、付き合います。

 何処で待ってましょうか?」
と言ったのだが、

『いい。
 わかった。
 帰ろう』
と今度は貴継の方が言い出した。

「ええっ。
 ついて行くって言ってるのに、へそ曲がりですねー。

 反抗期ですか?」

 とりあえず、言ったことの反対を言われているような気がして、つい、そう言ってしまったのだが、
『誰がだ』
と電話越しに威嚇される。

『疲れたのなら、その辺で待っとけ。
 車で連れて帰ってやる』

「え、いいですよ」