ケダモノ、148円ナリ

「でも、そういう人の方が、結婚するのにいい人なのかな、とは思います」

「……お前、阿呆だから結婚してあげますと言われて、喜ぶと思うのか」

「ほ、褒めてるんですけどっ。
 あっ、じゃあ、離してくれますか?」
と貴継の腕の中で、じたばたしながら言うと、

「離すわけないだろう」
と睨んでくる。

「ずっと一緒だ。
 離さない。

 お前が太って、今以上に抱えにくくなっても、婆さんになっても」

 いや、それ暗に、今、既に結構重いって言ってませんか?

「……貴方はならないんですか。
 太ったり、お爺さんになったり」

「ならない」

 てめー、と思っていると、
「俺の心には今の最高に綺麗なお前がずっと居るから大丈夫だって意味だ」
と言う。

「それ、喜んでいいんですか?」

「俺にはずっとそう見えるってことだよ」
と言い、頬にキスしてくる。

「よし、やっと俺のベッドが使えるな」
と言ってくるので、

「えっ。
 でも、その、昨日はあれでしたけど。

 まだ結婚とかしてないですしっ」
と言うと、

「よし、今から結婚しようっ」
と言ってくる。