「いや……それがなんだかよくわからなくて」
と明日実は素直な気持ちを口にする。
「どっちかって言うと……、
まあ……いや、だったかなあ、と思います」
意外なことだが。
貴継はすぐに勝ち誇ったように言ってくる。
「そうか。
やっぱり、俺の方がよかったかっ」
いや、よかったとか、悪かったとか、そういうあれではないんですが、と思いながら言った。
「なんていうか。
おにいさまとのキスは、家族間でキスしているような、妙な気持ちでした」
「そりゃあ、兄貴だからな」
近親相姦だろ、と言われるが。
「そういう血のあれではなくて。
なんていうんでしょう。
例えて言うのなら、鏡花さんとキスしたような。
すごく慣れ親しんだ身内としてしまった薄気味悪さというか」
「まあ、お前にとっては、やっぱり顕人は家族だったんだろ。
血がつながっていても、いなくても。
嫌だが、キスさせてみてよかったな」
と言い出す。
と明日実は素直な気持ちを口にする。
「どっちかって言うと……、
まあ……いや、だったかなあ、と思います」
意外なことだが。
貴継はすぐに勝ち誇ったように言ってくる。
「そうか。
やっぱり、俺の方がよかったかっ」
いや、よかったとか、悪かったとか、そういうあれではないんですが、と思いながら言った。
「なんていうか。
おにいさまとのキスは、家族間でキスしているような、妙な気持ちでした」
「そりゃあ、兄貴だからな」
近親相姦だろ、と言われるが。
「そういう血のあれではなくて。
なんていうんでしょう。
例えて言うのなら、鏡花さんとキスしたような。
すごく慣れ親しんだ身内としてしまった薄気味悪さというか」
「まあ、お前にとっては、やっぱり顕人は家族だったんだろ。
血がつながっていても、いなくても。
嫌だが、キスさせてみてよかったな」
と言い出す。



