何処に連れていかれるのかと思ったら、地下の駐車場だった。
いつも貴継が止めているうちの駐車スペースとは違う、柱の陰の見えにくい方角に手を引いていかれる。
……幻覚が見えるんだが。
赤い車が止まっている。
いつもの貴継の車より、更に車高が低い。
「あんなところにプラモデルが」
「本物だ」
「1/1スケールのカウンタックが」
「だから本物だ」
「……ボディはレプリカで、エンジンは日産……」
「そういうのもあったが、本物だ」
近くまで行き、触ってみようとして止めた。
カウンタック様にご無礼な感じがしたからだ。
「どっ、どうしたんですかっ、これーっ」
「買った」
「買えませんよっ。
その辺でポンポンッ」
なんせ、生産終了して随分経っている。
まあ、売っている店もあるのだが、その辺のディーラーでポンポン売っているわけではない。



