「イタイノ イタイノ 飛ンデイケ、か」
そう呟き、貴継は、明日実の赤くなった指に唇を寄せてくる。
貴継の顔も近くなり、ひゃーっ、と明日実はおのれの手を彼から取り返した。
「かっ、家政婦さん、そんなことしてましたっ?」
「……いや」
と貴継は、にやりとあの不敵な笑みを見せる。
「家政婦が子供にそんなことしたら不気味だろ。
ところで、お前、今、顕人の使っていたベッドで寝ようとしてたな。
ふしだらな」
「いやあの、貴方と同じベッドで寝る方がふしだらだと思いますが」
「なにを言う。
お前は俺の婚約者だろ?」
彼の中では、いつの間にか、それが決定事項となっているらしい。
おかしいな。
ただタクシー乗り場で、レシートの読み間違いを指摘されただけの間柄だった気がするのだが。
「でも、おにいさまのベッドを使っただけで、ふしだらって。
そういえば、おにいさまの使ってらしたパジャマがあったからお貸ししようと思ってたんですが。
すると、貴方がそれを使うと、貴方もふしだらというわけですか」
「意味がわからんわ、莫迦者。
というか、あの男の荷物はないんじゃなかったのか」
そう呟き、貴継は、明日実の赤くなった指に唇を寄せてくる。
貴継の顔も近くなり、ひゃーっ、と明日実はおのれの手を彼から取り返した。
「かっ、家政婦さん、そんなことしてましたっ?」
「……いや」
と貴継は、にやりとあの不敵な笑みを見せる。
「家政婦が子供にそんなことしたら不気味だろ。
ところで、お前、今、顕人の使っていたベッドで寝ようとしてたな。
ふしだらな」
「いやあの、貴方と同じベッドで寝る方がふしだらだと思いますが」
「なにを言う。
お前は俺の婚約者だろ?」
彼の中では、いつの間にか、それが決定事項となっているらしい。
おかしいな。
ただタクシー乗り場で、レシートの読み間違いを指摘されただけの間柄だった気がするのだが。
「でも、おにいさまのベッドを使っただけで、ふしだらって。
そういえば、おにいさまの使ってらしたパジャマがあったからお貸ししようと思ってたんですが。
すると、貴方がそれを使うと、貴方もふしだらというわけですか」
「意味がわからんわ、莫迦者。
というか、あの男の荷物はないんじゃなかったのか」



