お茶を飲んで、二人で片付け物をしたり、お風呂に入る順番をジャンケンで決めたりとかしている間は、なんだか合宿みたいで楽しかった。
……が。
「じゃあ、こっちの部屋は今、使ってないので、どうぞ」
と明日実は自分の部屋の隣の部屋のドアを開ける。
電気をつけると、貴継は鼻をひくつかせ、
「……男の匂いがするな」
と言ってきた。
「顕人おにいさまが使ってらした部屋ですから。
でも、いつも換気してるのに、よくわかりましたね」
と言うと、
「この部屋はすかん。
お前の部屋で寝る」
と言い出す。
「ええーっ。
もう、しょうがないですねー。
じゃあ、私がこっちで寝ますから。
あの……貴継さん、私の部屋で寝てください」
なんと呼ぼうか、迷って、結局、名前で呼んだ。
他に呼びようがなかったからだが、一瞬言いよどんだのを見てとり、貴継は笑う。
「……呼び捨てでいいぞ」
その口調が、ちょっとやさしく聞こえて、なんとなく後ずさる。



