電車に乗っていたとき、隣の車両に安田課長が乗っているのが見えた。 駅で一緒になり、 「おはようございます」 と頭を下げた。 「おはよう」 と返してくれた安田課長だが、なにやら微妙な顔をしている。 「あのさ、佐野さん」 「はい」 安田は少し考え、 「いや、君に言うことじゃないよね」 と言ったあとで、もう仕事慣れた? と極普通の話題を振ってきた。 な、なんなんだろうな。 気になる、と思いながらも、安田の話に相槌を打ちながら、会社に行った。