ケダモノ、148円ナリ

 目を開けると、貴継が上に乗っていた。

「な、なんで居るんですかーっ」

「なんで居るんですかは俺のセリフだ。
 此処は俺のベッドだ」
と言いながら、布団の中に入ってこようとする。

「で、出ますっ、出ますっ、出ますっ」
と慌てふためいて、飛び出すと、貴継は笑っていた。

 ……よかった。
 笑ってる。

 ほっとしながら、顔を洗いに立ち去ろうとすると、
「待て」
と腕をつかんだ貴継が顔を寄せて言ってくる。

「たまには、会社まで乗せていってやろうか?」

「け、結構ですっ」
と振りほどいて、明日実は洗面所に逃げた。

 夕べのことは怒ってないのかな? と思いながら、いつものように駅まで送られる。

 恒例のように、女子高生たちと出会い、なんとなく、オハヨウゴザイマス、と頭を下げると、きゃーっ、と可愛らしい歓声を上げた彼女たちは、おはようゴザイマスッ、と言いながら、走っていってしまった。

 いや……だから、なんなのですか、貴女がたは。