ケダモノ、148円ナリ

「仕事してるときの自分の顔、見たことありますか?
 私、いつも暇なとき、貴方を見てるんです。

 すごくいい顔してますよ。
 どんなに大変そうなときでも、本当に楽しそうに仕事してるんです」

「お前、……まだ、何日も会社に来てないよな?」

「それでも、そう感じたくらい、貴方は仕事してるとき、楽しそうなんです。

 ああ、この人、今、充実してるんだなあって感じがします。

 貴方が今、なにをしようとしてるのか知らないですけど。

 もし、なにか強引な真似をしようとしているのなら、やめてください。

 周囲との軋轢を産んでしまったら、貴方の大好きな仕事も上手くいかなくなりますよ」

「説教か」

「忠告です。
 私、仕事が上手くいかなくなって、家で膝を抱えている貴継さんなんて見たくないですから。

 鬱陶しいので」

 だが、言いながら、そういう方がちょっとキュンと来るかも、と思ってしまっていた。