「いや、私が言い出したんですよ、貴継くん」
と社長の声がした。
ふりむくと、一見、地蔵にも見える人の良さそうな社長が立っていた。
「すべての罪は私にあります。
だから、君が私を追い落とすのなら、それもいいでしょう、と思って、君をこの会社に入れました」
社長が去ったあと、
「心が広いですね~、社長」
と社長が消えた渡り廊下の方を見ながら明日実が呟くと、
「俺が狭いように聞こえるんだが」
と言ってくる。
「違いますか?」
「不愉快だ。
今日は顔も見たくない」
「じゃあ、出てってください」
あれは私の家ですが、と思いながら、そう言うと、
「なんでだ。
今日こそ、あのベッドを使おうと思ったのに」
と訴えてくる。
「じゃあ、ベッド持って出てってください。
私、分解しときます。
実は得意なんです、そういうの」
「まあ、はたらく車が好きな女だからな」
「だからー、違いますってばー」
「お前と使おうと思って買ったのに」
と恨みがましく言ってくるので、
「私の顔も見たくないんじゃなかったんですか?」
と言ってやると、
「灯りは消すから大丈夫だ」
と言ってくる。
えーと……。
と社長の声がした。
ふりむくと、一見、地蔵にも見える人の良さそうな社長が立っていた。
「すべての罪は私にあります。
だから、君が私を追い落とすのなら、それもいいでしょう、と思って、君をこの会社に入れました」
社長が去ったあと、
「心が広いですね~、社長」
と社長が消えた渡り廊下の方を見ながら明日実が呟くと、
「俺が狭いように聞こえるんだが」
と言ってくる。
「違いますか?」
「不愉快だ。
今日は顔も見たくない」
「じゃあ、出てってください」
あれは私の家ですが、と思いながら、そう言うと、
「なんでだ。
今日こそ、あのベッドを使おうと思ったのに」
と訴えてくる。
「じゃあ、ベッド持って出てってください。
私、分解しときます。
実は得意なんです、そういうの」
「まあ、はたらく車が好きな女だからな」
「だからー、違いますってばー」
「お前と使おうと思って買ったのに」
と恨みがましく言ってくるので、
「私の顔も見たくないんじゃなかったんですか?」
と言ってやると、
「灯りは消すから大丈夫だ」
と言ってくる。
えーと……。



