ケダモノ、148円ナリ

 




「明日実……?」

 明日実のあと、貴継が風呂から出ると、明日実の部屋は、本当に真っ暗だった。

 もう寝たのか。

 今度居ない間に、このベッド捨てといてやろう。

 そしたら、俺と寝るしかなくなるからな、とほくそ笑みながら、ベッドに腰掛け、すやすやと眠っている明日実を眺める。

 今日は疲れていたのか、外しそびれたらしく、イルカのリングは指につけたままだった。

 ちょっと笑う。

 ……だが、気に入らんな、と思った。

 明日実が右の薬指にはめているその指輪を左の薬指にはめ直す。

 手をつかまれたせいか、明日実が寝返りを打った。

 おっと、と思ったが、そのまま寝ている。

 あどけないその寝顔を覗き込んだ。