「明日実……?」
明日実のあと、貴継が風呂から出ると、明日実の部屋は、本当に真っ暗だった。
もう寝たのか。
今度居ない間に、このベッド捨てといてやろう。
そしたら、俺と寝るしかなくなるからな、とほくそ笑みながら、ベッドに腰掛け、すやすやと眠っている明日実を眺める。
今日は疲れていたのか、外しそびれたらしく、イルカのリングは指につけたままだった。
ちょっと笑う。
……だが、気に入らんな、と思った。
明日実が右の薬指にはめているその指輪を左の薬指にはめ直す。
手をつかまれたせいか、明日実が寝返りを打った。
おっと、と思ったが、そのまま寝ている。
あどけないその寝顔を覗き込んだ。



