帰りは、玄関まで鏡花が送ってきてくれた。
子どもたちは犬の散歩ついでに、一緒に駅まで行くと言って準備している。
それを微笑ましく見ていると、鏡花が小声で言ってきた。
「心配しなくても、どっちもあんたの子どもじゃないからね」
わかってるよ、と苦笑する。
「顕人。
幸せは何処から転がり込んでくるからわからないもんよ。
私たちだって、見合いだったし、最初はおとなしくてつまらなさそうな人だなあって思ってたけど。
今では上手くいってるし、この人で良かったって思ってるわ。
ねえ、あなた」
と後ろを見る。
……い、いつから居ましたか、と思ったのだが、孝司は笑顔で頷いていた。
怖いな、女って。
っていうか、度胸が据わってるっていうか。
明日実も変なところで、肝が太いしな、と間の抜けた、もしかしたら、妹かもしれない女を思い出し、ちょっと笑った。



