ケダモノ、148円ナリ

「此処でするか、明日実」

 はいっ?
 なにをですかっ? と思っている間に、貴継は腕をつかんでくる。

「もういいだろう。
 俺の父親に挨拶もしたし」

 ア、アシカにしかしてませんがっ?

「……嫌なら、お前、今日は、地下の座敷牢で寝ろ」
といきなりそこで脅してくる。

「あるんですか? 座敷牢っ」

「ある。
 たぶん、死体も幾つか壁に埋まってる」

 いいのか白骨遺体ごと転売してっ。

 罪も転売かっ、と思う明日実の腕を引き寄せ、自分の側へと座らせる。

「大事にするから、明日実」
と言いながら、ゴージャスなソファの上で勝手に上になってくる貴継に、明日実は言った。

「大事にするからとか、最初はみんなそう言うんですよっ」

 そう反論してみたのだが、
「お前、なんの経験もないくせに……」
と笑われる。

 し、しまった。
 この人にはなにかも知られてるからな、と思った。