「えっ。
ちょっと栗原くんっ」
と呼び止めようとすると、
「お前、また100円で買われそうになったな」
と声がした。
ひっ。
建物の陰から貴継がこちらを見ていた。
い、いつからそこに……。
貴方は刑事かなにかですか、と思っていると、貴継は、ほら、と明日実の鞄を投げてくる。
「帰るぞ。
もう上は戸締りした」
お前、遅いから、と言ってきた。
「安田課長は奥さんが待ってるんだ。
あんまり遅くなると悪いだろう」
「そ、そうですね」
と言う明日実の手を、貴継はいきなり、つかんで、歩き出す。
「部長っ。
社内っ。
此処、社内ですっ」
「休みだ。
誰も見てない」
「見てますよ、誰かーっ」
とキョロキョロ振り返っていると、
「ほんとお前は挙動不審だな」
と言われてしまう。
誰のせいだ~っ。
「別に、誰かに見られても、俺は構わない」
私は構いますーっ。
ちょっと栗原くんっ」
と呼び止めようとすると、
「お前、また100円で買われそうになったな」
と声がした。
ひっ。
建物の陰から貴継がこちらを見ていた。
い、いつからそこに……。
貴方は刑事かなにかですか、と思っていると、貴継は、ほら、と明日実の鞄を投げてくる。
「帰るぞ。
もう上は戸締りした」
お前、遅いから、と言ってきた。
「安田課長は奥さんが待ってるんだ。
あんまり遅くなると悪いだろう」
「そ、そうですね」
と言う明日実の手を、貴継はいきなり、つかんで、歩き出す。
「部長っ。
社内っ。
此処、社内ですっ」
「休みだ。
誰も見てない」
「見てますよ、誰かーっ」
とキョロキョロ振り返っていると、
「ほんとお前は挙動不審だな」
と言われてしまう。
誰のせいだ~っ。
「別に、誰かに見られても、俺は構わない」
私は構いますーっ。



