もしも、もしも、ね。



大体。と私は言葉を付け加えた。



「陸斗の方が好きって言ったって、付き合い直したりしないくせに。」



きっと私達、もうこんなに苦しい恋愛はしない。

だから、ちゃんと恋愛感情の“好き”を持っていないのに付き合うなんてこと、

しない。

ね、そうでしょう? 陸斗。

陸斗は、にっこりと目を細くして笑った。



「俺たちこれだけ気ぃ合うのにな?」

「ね。  気が合わないから、夢中になるのかも知れないけど。」



自分と違うから惹かれるのかもしれない。

私にとってのユウみたいに。

気の合う人は、きっと。



「たぶん、陸斗はいい男友達かな。」

「俺も。暁里は1番の女友達だと思う。」

「ま、私にとって陸斗は2番目の男友達だけど。」

「おい。」



だって、1番はきっと准君だから。

裏手突っ込みをした陸斗にクスクス笑いながら、

裕哉が大好きでちょっとツンデレな親友の彼氏を思い浮かべた。



「じゃ、2番目の男友達のために着信拒否解除しとけ。」



そう陸斗に言われてハッとする。

いけない、また私忘れてた。

慌てて鞄から携帯を取り出して設定を変更し始めながら、ふと顔を上げた。

陸斗が、まじまじと私を見つめていて、

付き合った当初は向けられなかった優しい瞳に嬉しさと恥ずかしさを感じる。

「何」と問いかけると、彼は「いや・・・」と少し渋って、それから目を細めた。