神様!!

女神様!!

この際、何でもいい!


私を誰もいない場所に連れてって。


「…なんで、なんで私だけ」


世の中は不公平だ。

私を助けてくれる人はいないの?


警察?そんなの無理に決まっている!


だって逮捕されるから。

駄目、少年院に入れられる!!


安全かもしれないけど将来どうするの?私に未来なんてあるの?


あるわけない、未成年だからって顔や名前を公表されなくても迫害されるのが目に見える!!


「夢でありたい…」


私はその場に座り込んだ。

もう、わけがわからなくて髪をクシャクシャにする


「これは夢、夢を見てるだけ。これは私を追い詰めるための悪夢だ…」


私はまだ夢から覚めてないだけ。


「早く覚めて!!」


目を瞑り私は手をギュッと握り叫んだ。


すると…プルルルルと何かが聞こえる


「…おと?」


部屋の中で音が鳴っている。

そう、これは携帯の着信音。


壁に思いっきり投げつけたけど壊れていなかったんだ。


トボトボとおぼつかない足取りで携帯を手に取った。


これを聞いたら目が覚める?


「……ヒツウチ?…」


どうして非通知なんだろう。

誰なのかな?


「もしもし…」


私のか細い声に応えてくれた相手の声に私は全身が凍りそうになった。


ベランダの方に自然と後ずさる


でも直ぐに氷は解けて涙が溢れ出した。


「…ごめ…な……さ…」


そして、なんだか体が…


軽くなった。