ここ数年、ずっと寝つきが悪くて、気持ちよく寝ることができなかった。

「・・・・?」

でも、今日の俺は、久々に寝起きが良かった。

寝つきもよく、すっきり起きれる。


夢に茉依が出てきた。

やけにはっきりとした夢だった。

でも、夢特有のふわふわした感覚で、現実感はなかった。



『あのね、澄にい...

 私、澄にいのことが好きだよ。大好きなんだよ。
 小さいころからずっと、本当は大好きで大好きで仕方なかったんだ。』

『茉依...。
 俺は、俺はっ...!』



・・・俺はなんて答えようとしたんだ...?



「んー・・・」

伸びをしながら、目覚まし時計を見る。



”3月1日”




—————今日は、茉依たちの卒業式だ。








澄side END