終業式の日、もちろん私が澄にいの幼馴染であることも、私の想い人であることも、そもそも私が恋をしていることも知らない茉胡は普通に話しかけてきた。


どこかすっきりしたような、いつもよりキラキラした表情で。


その顔を見たら、素直に
「親友に好きな人ができてよかった。」
と思ってしまい、私まで笑顔になり、もう改めて言うことはできなくなってしまった。


だから私も普通に接している。当たり前なのだが。

夏休みに入り、バイトもいつも通りこなし、茉胡とも遊んだ。

はじめは、辛かった澄にいの話も、何度も聞いているうちに慣れてきてしまった。


最近では、共感までしてしまっているほど。