シャワーを浴び、1日の疲れを洗い流す。

続いてお湯のはられたバスタブにゆっくりと身体を沈めると、滝のようにザバザバと湯が溢れ、それは湯気と飛沫を吐き散らした。


「んは〜。良い気持ち〜」

自分の中にある凝り固まったなにかが、お湯の中に溶け込んでいく。

視界を遮る湯気に、今日1日の記憶が走馬灯のように流れていく。


「はーあ。朝はレンと一緒に登校できて幸せだったなぁ。でも、死にかけたけどさ」


パチャパチャと足をバタつかせて湯を上下させて、夢心地に身体を温もらせた。


お風呂を堪能した後は使い鳴らされたピンクの布団に潜り込み、静かに瞳を閉じる。


正直言って、明日、ポストを確認するのは怖い。


今日より酷い内容が書かれていたら、どうしようとか。

またさっちゃん達を振り回してしまうかも知れない、とか。


部活で疲労困憊した脳内は、柔らかく心地良い眠気によって、徐々に夢の世界へと誘われていく。


「私、まだ、死にたく....な......」