急いで自分の部屋に入ると、中から鍵をかけて、両手で口をおさえる。

「う……う…う…………う……」

何で…泣くの?

何でこんな…悲しいのよ…。



どうして…私の隣に寝てたんだろう?

床に寝ても良かったはずなのに…。

それだけソファが好きって事?

初めて会った時もソファに寝てたしね。

でも、私が隣にいるのに…。


そうだった…。私は…

彼女の妹になるんだった…。

だから…私が隣にいても平気…

「ううっ…」

ダメだ…。

変人の事を考えちゃ…ダメだ…。

そうだ…。宿題をしよう…。

勉強してれば…考えなくて済む…。

よし…!


ダメだ…。

全然分からない…。

お姉ちゃんに教えてもらおうかな…。

でも、二人の邪魔になるんじゃ…。

いや、変人はまだ寝てるかも…。


ガチャッ…。

お姉ちゃんの部屋に行くと、ドアが少し開いている。

「お姉ちゃ…」


この時、私は何故ドアをノックしなかったのだろう。

そうしていれば…そうしていれば…見なくてすんだのに…。

そうしていれば…そうしていれば…気づかなくてすんだのに…。


バタン!!

「ううっ…うううう…ううっ…うううう…」

キス…してた…。

嫌だ…。

嫌だ……。

だって…

「好…うっ…き」

私は…

変人の事が…


お姉ちゃんの彼氏が…


好きだ…。