美紗の緊張を解す為、電車移動中も降りてからも他愛のない話をして、途中で焼き菓子の手土産を購入し、オレの実家に到着。
美紗が、インターホンの前で大きく深呼吸をした。
平気だろうか。 真琴に会って、また美紗の呼吸はおかしくなったりしないだろうか。
万が一、美紗が過呼吸を起こしてしまった場合の事を考えて、昨日の夜に土曜診療をしている最寄の内科は調べた。
大丈夫。 何があっても美紗を助けられる。
「押すよ??」
インターホンのボタンに人差指を乗せると、
「うん」
覚悟を決めた美紗が、力強く返事をした。
ボタンを押すとすぐに、
「すぐに玄関開けるね」
オカンが返事をして玄関の鍵を開けた。
ドアを開けるとオカンが駆け寄ってきて、
「良く来てくれたね、美紗ちゃん。 もう会ってもらえないかと思ってた。 ずっと美紗ちゃんに謝りたいと思っていたの。 本当にごめんなさい。 ワタシの躾が至らなかったばっかりに、美紗ちゃんに辛い思いをさせてしまった。 謝ったところで簡単に赦されるなんて思ってないけど・・・。 ごめんなさい。 ごめんなさい」
美紗に頭を下げながら泣き出した。



