漂う嫌悪、彷徨う感情。


「ありがとう、お母さん。 でも、親孝行はまだしたいから・・・「オレがする!!」

お義母さんの話に感動しすぎて、話し出す美紗にカットイン。

『え??』

美紗とお義母さんが『どうしちゃったの、勇太くん』とでも言いたげな表情でオレを見た。

「オレも美紗を助ける!! お義母さんへの親孝行、オレがする!! だってオレからの親孝行は不充分でしょ?? 全然何もしてないし。 いっぱい親孝行する!! 美紗の事もいっぱい幸せにする!! 2人共、オレが守る!!」

何故かひとりで高ぶってしまい、思わず右手で美紗の手を、左手でお義母さんの手を握る。

「・・・あ、ありがとう。 でも、何から守ろうとしてるのかしら」

お義母さんが肩を揺らして笑った。

「・・・外敵からじゃない??」

美紗に至っては、話す言葉が震える程に笑っている。

「~~~~オレ、真剣に話したのに!!」

2人にからかわれてやや憤慨していると、

「ゴメンゴメン。 でも、嬉しい。 ありがとう。 だけど、親孝行は二の次でいいわ。 最優先は美紗にして」

お義母さんが『どうどう』とオレの腕を摩った。

「オレのポテンシャルを見縊らないでくださいよ!! 全然いけます。 余裕で2人同時進行で幸せに出来ますけど!!」

興奮が収まらないオレの腕に、

「ありがとうね、勇太くん。 大好き。 お母さんの事もワタシの事も、末永く宜しくお願いします」

美紗が絡みついた。

そんなオレらをお義母さんが目を細めて見ていて。

死ぬまで2人のこの笑顔は死守しようと心に決めた。