「ごめんなさい……」 わたしの胸はやっぱりこの人に反応してしまう。 そこで、ようやく素直になれた。 「それに、ずいぶん常磐と仲いいな?」 「それは……委員会が同じだから……」 「傘なんかいれてもらってんじゃねぇよ」 「……っ、傘が、なかったからです!」 一定の声音で淡々と不満を漏らす七瀬先輩に、予想外のことにわたしは戸惑ってしまう。 「だったらオレに連絡してこいよ。まともに返信もしねぇし」 「お、怒ったみたいに言わないでください……」 ラインの返信をしてないわたしがいけないけど。