「お前、ただで帰れると思うなよ?」 「ただって……」 グイッ……。 物騒な言葉をぶつけるなりわたしの手首を掴んで部屋へと引き戻していく。 七瀬先輩のその背中が怒っていた。 そして、騒がしさの消えた静まり返る部屋で二人きりになってしまった。 「……」 その事実がいっそう緊張として身体に表れている。 ベットに腰かける七瀬先輩の隣に座るわたしは、まるで置物のように動けるハズもない。 その距離は思ったよりも近かったから……。