「よかったらオレの傘に入る?」 「でも……」 傘を見せた常磐君の仔犬のような目元が緩む。 夏休みに行われる環境整備とやらに駆り出された学級委員のわたしと常磐君は、溜め息混じりに下駄箱から外を眺めていたんだけど。 「ここは迷う必要ないだろ?ほら」 「……っ、うん」 突然の雨。 差し出された絵の具の水色のような綺麗な傘は常磐君らしい。 わたしは、傘を持ってなかったからありがたく傘の中へ入れてもらうことにした。 けど、外へ出る寸前。