常磐君の言葉にわたしも杏奈もうなだれてしまった。 「見せたくなかったんだろ?」 「え……?」 不意に、デスクの上に足を組んで座る七瀬先輩が杏奈にそう問いかけた。 「竹川のその服、肩が出すぎだ」 言われてみれば胸の上から肩が大きく開いていて、杏奈の華奢な白い肩が惜し気もなく露になっている。 「自分の女の肌を、他の男に見せたい男がどこにいるんだよ?そういうのは保と二人になる時にでも着てってやれ」 無愛想な口ぶりではあったけれど嘆き続けていた杏奈は、目を見張って妙に納得していた。