雪の降る日に、願いを消して

「鈴、顔が硬くなってるよ?」


紗英がそう言ってあたしの頬を軽くつねった。


「そ、そう?」


あたしは自分の頬を両手で包み込んだ。


「せっかくの買い物なんだから楽しまなきゃ」


「そうだよね」


あたしはそう返事をしてショウの事を頭の中から消したのだった。