いやいや、感心してどうする!
私も歌で……って、そういえば警備隊の人達って悪意とかなかったんだっけ。
うわあ、どうしよう!
私、ただの役立たずじゃんか!
皆の足でまといにはなりたくないのに。
「オーロラ、先に行って」
「え、で、でも……」
「こいつら倒したら、すぐ追いかけるからさ」
いつもの口調ではないグリンに、今は危険な状況だと思い知らされた。
ここでわがままを言って残っても、私にできることは何もない。
「わかった!」
「またあとでね」
「うん、待ってる」
グリンが、自分がここに残ることが最善の策だと考えたのなら、私はグリンを信じて、先を急ぐしかできない。
旅に出る前に、シエルから剣術を習っとくべきだった。
後悔しても仕方ない、か。
私はグリンに警備隊を任せて、路地を通って、警備隊がいなさそうな場所を探した。



