私はそれから部屋にこもって、先輩との約束にドキドキしながら夕暮れを待った。
そして……。
「16時、駅前の噴水広場の前」
「は?」
まだソファーの上で大仏のように寝転がる結月に言った。
暇なら谷口くんと遊べばいいのにずっとリビングにいるし、そんなに迷ってるなら夜になって明日になっちゃう。
だから姉として、ちょっとだけ背中を押してあげる。
「志穂にそこで待っててって言っといた」
「え……」
「結月が行くことは伝えてない。でも約束したから志穂はそこに来るよ」
「てめぇ、なに勝手なことして……」
「男だろ!男だったら当たって砕けるぐらいの勢いで好きな女の子を自分のものにしろ!」
自分でもそんなことを言ったことにビックリだ。
リビングが一瞬シーンと静まり返って結月がゆっくり時計を見る。
「あと30分しかねーじゃん。準備する時間も考えてもっと早く言えよ」
結月が慌て自分の部屋へとかけあがっていく。



