溺愛ENMA様

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その日の夜。

「ねえ、来週の土曜日、閻魔もいくでしょ?」

私はテレビのバラエティー番組を観てゲラゲラと笑っていた閻魔に声をかけた。

近頃は涼しくて、窓を開けっぱなしていると肌寒い。

「あー?どこに」

私は窓を閉めながら閻魔を振り返った。

「駅前にできたアミューズメントパークだよ。温水プールもあるし、ビリヤードやボーリングもあるよ。あ、スリーオンスリーやフットサルのコートもあるな」

私が閻魔を見上げてこう言うと、閻魔は少し考えてから頷いた。

「そーいや、涼馬が言ってたな。一日パスとやらを買うと昼餉(ひるげ)を好きなだけ食えるとかなんとか」