溺愛ENMA様

「お願い、ルナ。ルナにしか頼れないの」

桜ちゃんは長い睫毛を震わせて、キュッと唇をかんだ。

ああ、桜ちゃんは可愛いな。

フワフワしたブラウンの髪に、白い肌。

黒目がちの大きな瞳はいつもカラコンを入れている。

可憐なその姿は、同性の私から見ても守ってあげたくなる程だ。

私はコクンと頷いた。

「……分かった。聞いてみる」

「ありがとう、ルナ!」

私は桜ちゃんに微笑みながら、閻魔の顔を思い浮かべた。