溺愛ENMA様

「架純ちゃん、今から涼馬に頼むの?!」

「善は急げよ。スリーオンスリーのメンバーとか、その繋がりで涼馬ならイケメン友達多いでしょ」

架純ちゃんが素早くスマホを操作すると、暫くして着信音が鳴った。

それを見た架純ちゃんが、たちまちニヤリと笑う。

「了解!だってさ。さすが涼馬!ルナもさ、付き合うとか別にして、新しい出会いをさがそうよ!だって出逢わなきゃ恋できないでしょ?!私達、受験があるしさ、遊べる時間はもう少ないからね」

架純ちゃんをみていると元気になる。

いつも前向きで明るくて。

そうだよね。

出逢いがなけりゃ恋もできないよね。

「うん」

私は大きく頷くと、もう一度空を見上げた。