不機嫌なキスしか知らない




「なあ紗和、お前最近元気なくねえ?」



金曜の夜。

圭太が新しいゲームを買ったというから圭太の部屋に来て、床に座ってコントローラーを操作している時。

圭太の言葉に、うーん、と曖昧な返事を返す。


鈍感な圭太にすらバレるくらい、私落ち込んでるのか。



「……ていうか、彼女いるのに私を部屋にあげてもいいの?」


「ああ、菫は「幼なじみって大切な存在だと思うからその関係は壊さないでほしい」って言ってくれてるから大丈夫」


「へえ、いい子だね、菫ちゃん」


いつのまにか菫って呼ぶようになった圭太。

2人の仲は順調みたいだ。



「いや、そんなのじゃ誤魔化されねえよ。
どうせ藍沢と何かあったんだろ?」