不機嫌なキスしか知らない





「お前、やっぱり紗和で遊んでたの?」




たまたまここを通りかかったらしい圭太は、私たちの会話を聞いてしまったのかもしれない。



「待って、圭太、どこから聞いてた!?」



私が圭太を好きだってことまで、知られてしまっていたらどうしよう。

そうしたら圭太、菫ちゃんに告白しづらくなっちゃう……!


慌てて圭太に詰め寄ったら、


「え、どうせ遊びじゃん、ってところからだけど……」


戸惑った顔でそう答えた圭太に、ホッと胸を撫で下ろす。いや、それでも十分アウトだけれど。




「遊んでたのかよ!?」




初めて見るくらい怒っている圭太は、飄々としている紘に詰め寄る。